【書評】「マネーというの名の犬」感想!お金の基本について初歩からやさしく学べます
はじめに
「マネーという名の犬」という本を最近読みました。
タイトルを見て僕は勝手に「マネーを犬のように使ってお金を得ろ!」みたいな本だと思っていたんですが全然違いました。
主人公の少女が死にかけた犬を助けてそのまま買うことになりマネーという名をつける(笑)。
この犬が教師役となって、お金に関する知識、人生に対する心構えを教えてくれる本です。
この記事ではこの「マネーという名の犬」についてレビューしたいと思います。
全体的な感想
12歳からの「お金」入門とあるようにとても読みやすいです。
難しい用語はあまり使わず優しく丁寧にいろんなことを説明してくれます。
本の中身としては本当に基本的な部分しか書かれていません。
大事な部分が厳選されて書かれているので、あまりお金に関する知識に自信がない方にはおススメです。
逆に「お金に関する本は何冊も読んだよ」という方には優しすぎると思います。
ターゲットは子供ということですが、確かにこの本は早いうちから読みたかったです。
貯金の仕方、お金の稼ぎ方は早くから知りたかったですね。
子供向けにかかれているということで、根本から説明されています。
それによってあまりにも基礎的で大人が忘れていることを思い出させてくれます。
「お金を稼ぐには人の役に立つことをすればよい」というのは当たり前ですが、ついつい仕事以外で稼ぐ道はないと思い込んでします。
村上世彰氏が監修しているらしいのですが、「生涯投資家」が面白かったので、もっとお金に関する本を出してほしいですね。
役に立つ考え
預金通帳はお金破壊装置
預金は損するかもしれないよという話です。
インフレが起こっていけば物価が上昇します。例えば現在は100円でパンが買えますが、10年後インフレが起こって200円になったとします。
そうすると昔通り100円出しただけでは半分のパンしか買えません。
100万円預けていたとしたら現在は1万個パンが買えるわけですが、10年後は5000個しか買えないわけです。
例えるなら逮捕されて刑務所に入った人間が、出所後に世の中についていけなくなった感じでしょうか。
銀行という刑務所に(悪く言いすぎですが)にいる間に周りの人間(物価)と比べて相対的に価値が低くなるのです。
インフレによって相対的に預けていたお金の価値が減るわけです。
預金によって利息が付きますが、インフレによる預金価値の低下はそれを上回ります。
預けていると基本的に損なわけです。
成功日記をつける
成功日記とはその日によくできた出来事を記す日記です。
これによって物事に対する自身を深めることが出来ます。
人生では勇気が大切です。
しかし勝負をしなくてはならない、ここ一番で不安が押し寄せることがあります。
受験や恋愛、仕事何でもそうですが、どうしようもない不安に襲われる時があります。
そういうときに自分が成功した思い出を読み返すことによって、自信が湧いてくるそうです。
成功体験を積み重ねることの大切さは様々なところでいわれていますが、こういう具体的な行動に落とし込むことによって本当に自分のものにできるのだと思います。
貯金とはガチョウを作る作業だ
「何のために貯金をするの?」という問いにマネーの本当の飼い主であるゴールドシュテルンは「貯金とはガチョウを作る作業だ」といいました。
これはグリム童話の「黄金のガチョウ」になぞらえて言っています。
「黄金のガチョウ」のあらすじはこうです。ある農夫が朝食用の卵を取りにガチョウの小屋に行くと金の卵がありました。
この卵は本物の金でできていました。
農夫はワクワクしながら翌日も小屋を見に行くとまた金の卵がありました。
こうしたことが数日続きました。
しかし強欲な農夫は次第に一日に一個ずつしか卵を産まないガチョウに苛立ってきました。
そしてある日、とうとうガチョウを二つに切り裂いてしまいました。
こうして農夫は金の卵を手に入れることが出来なくなったのでした。
話を戻すと、貯金は金を生み出すガチョウを作る作業です。
それによって利子や投資などで一人で金を生み出すようになる。
黄金のガチョウのように、毎朝勝手に金を得ることが出来るのです。
まぁ少々現実味のない話ですが、頭には入れておいた方が良さそうです。
さいごに
「マネーという名の犬」はお金について自信のないすべての人におすすめです。
非常に読みやすい本ですから学校、仕事が終わった後に読んでみるとよいと思います。