【書評】資本主義から価値主義へ佐藤航陽著「お金2.0新しい経済のルールと生き方」は現代人必読の書!
はじめに
みなさんは佐藤航陽という人物をご存知でしょうか。佐藤航陽(さとうかつあき)と読みます。
フォーブス誌の「日本を救う起業家ベスト10」や30歳未満のアジアを代表する30人「30 under 30 Asia」に選出された世界が注目する若手起業家です。
今でこそ飛ぶ鳥を落とす勢いで事業を拡大し、億単位の資産を持つ佐藤氏ですが、少年時代はお金に関して苦労しました。
家族4人合わせても世帯収入が100万円台だった時期もあったほどでした。
そんな苦しい中で、全く平等でない現在の資本主義に疑問を持つようになったそうです。
「お金2.0新しい経済のルールと生き方」には著者からのお金に関するメッセージが詰まっています。
経済の仕組みや、資本主義に変わる価値主義などを論理的にわかりやすく解説しています.
。この記事では本の感想を書きたいと思います。
感想
読んでおいて損はない一冊。
この本を読むことによって視野が大きく広がると思います。
読んでいてとにかく感じたのは佐藤航陽氏はとてつもなく頭が良いということです。
難しい概念を簡単な言葉で説明できる人が頭の良い人だといいますが、佐藤氏はまさにそれです。
ブログをやっているのでそれを見るといいです。本に書いてある内容も結構載っています。
この本の一番のポイントは価値主義についてです。
現在我々は資本主義社会で生活しています。
資本主義社会によって大きな発展を遂げたものの、最近になっていくつかの弊害が出てきています。
勝てば官軍のような世界がまかり通っていて、お金だけを重視し、社員のことを思わない会社や、検査をごまかすといった会社などが溢れています。
この本の中では、人間が価値という言葉を使う際には、3つの意味が含まれているといいます。
①有用性としての価値
②内面的な価値
③社会的な価値
①はざっくりいうとお金です。
②は人間の心にとってプラスになるものです。実利はないですがその人の心に良い効果を与えるものです。
③は社会全体に利益を与えるものです。
現在の利益だけを求めその他をおざなりにする会社の傾向は、①のみを重視し、②③については無視しているということです。
本当は会社は人の心を明るくし、社会に役立つことをするべきです。
しかし、実際はブラック企業などのように利益のみ追求しています。
佐藤氏はこの利益のみを重視し、内面的な価値、社会的な価値をおろそかにするという点で資本主義は問題があると指摘しています。
そこで資本主義に変わり、佐藤氏が提案する価値主義とはこうです。
①の有用性としての価値だけでなく、②③の内面的、社会的な価値も価値として取り扱う仕組みです。
資本主義がカバーできない部分をテクノロジーを使ってカバーする、資本主義の発展系が価値主義だそうです。
ポスト資本主義社会を考えてみた:『価値主義』と『情報経済』 | 佐藤航陽のブログ
ブログを見たら書籍並みに詳しく説明してあったので興味のある方はこちらを読むとよいです。
とにかく読んだ感想としては、勉強になったなという感じでした。
わかりやすいですしね。ただ一つ一つの論理は簡単なのですが、それの積み上げる量がやや多くて、そこで少し躓くかもしれません。
それでもわかりやすいですけどね。
さいごに
この本に出会えたこともうれしかったのですが、佐藤航陽という方を知れたのもうれしかったです。
これだけ頭が良くてスケールの大きい20代の日本人がいたとは・・。
これから佐藤氏がどんなことをしてくれるのか楽しみです。
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
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