ほんのひとにぎり

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ベンジャミンフランクリンのおススメ本「フランクリン自伝」感想!読めば成功するための2つの条件が嫌でもわかる!

知識に投資することは、常に最大の利益をもたらす

ベンジャミン・フランクリン

はじめに

アメリカ建国の父として有名なベンジャミンフランクリン。

そんな彼の残した自伝は現代に生きる私たちへの素晴らしい贈り物です。

この記事ではベンジャミンフランクリンについて、そして自伝の感想、自伝から私たちが学べることについて書きたいと思います。

ベンジャミンフランクリンって?

「ベンジャミンフランクリンって何の人?」といわれても一言で答えられないのが彼のすごいところです。

何しろ彼の肩書は出版業者、哲学者、経済学者、政治家、科学者、そしてアメリカ資本主義育ての親など様々です。

これだけたくさんの肩書を持っているのはレオナルドダ・ヴィンチぐらいでしょう。 

しかし彼の場合はダ・ヴィンチのように天才であったわけではありません。

むしろ後天的な努力によって、多くのことを成し遂げていきました。そんなフランクリンの思考法というのは現代人も応用できるものです。

環境に恵まれなくても、正しく自己投資することによって、成功を収めることができる。彼の人生はそのことの証明でした。  

 フランクリンから学べること①勤勉の大切さ 

 フランクリンから学べるのは勤勉の大切さです。

この二つの大切さは彼が本を通してしきりに強調しています。フランクリンの勤勉さを表すエピソードが文中にあります。 

あるときフランクリンは務めていた印刷業者を店主と喧嘩して辞めます(そこの店主は人間的に良くなかった)。

そしてこのとき、フランクリンを慕っていた従業員も一緒に辞め、フランクリンに印刷業者として独立することを勧めます。

そして独立することを決めたフランクリン。

しかしその街にはフランクリンがやめた店も含めて、二つの印刷業者がありました。

もはや印刷業者はこの二つで十分足りていて、フランクリンたちが入る余地はないと思われていました。

しかし懸命に仕事をするフランクリン。夜遅くまで仕事をするのは日常茶飯事でした。

 

そんなある日、商人たちが集まるクラブで印刷業者の話が出ました。

相変わらずフランクリンに対する風当たりは厳しく、成功する可能性は低いと言われていました。

しかしそのうちの一人がその意見に反対します。

「フランクリンほどの働き者は見たことがない。夜は誰よりも遅くまで働き、朝は誰よりも早く働き始める」

この言葉を聞いた周りの商人は感心し、フランクリンに対する考えを改めたのでした。

中にはフランクリンに商売を持ちかける人間もいたそうです。

結果的にフランクリンは二つの印刷業者を打ち負かし、大きな成功を収めたのでした。

 

勤勉であるということは成功する上で必要不可決だと思います。

その道でトップになるためには誰よりもそのことを知る必要がありますよね。

そしてそういった真摯な姿勢が周りからの信用を高めます。

フランクリンのエピソードから、勤勉の大切さを学べます。 

フランクリンから学べること②目標へ向かう姿勢

フランクリンには人生を賭けた一大プロジェクトがありました。

それは道徳的完成です。

どんな時でも正しく、そして間違えを犯さず生活する。

それがフランクリンの目標でした。そしてその達成のためにあの有名な十三徳を定義しました。

十三徳とは人間が生活していくうえで望ましい徳が列挙してあります。

節制、沈黙、規律、決断、節約、勤勉、誠実、正義、中庸、清潔、平静、純潔、謙譲のように十三項目あります。

それらの項目はフランクリンによって細かく決められていました、節制とは腹いっぱいになるまで食べないこと、酔うまで飲まないことです。

中庸とは極端を避け理不尽な扱いを受けたとしても激怒してはならないということです。

このようにすべての項目について設定してありました。

 

これらすべての項目をクリアできるようにフランクリンは自分を厳しく律しました。

一度にすべての徳をクリアしようとするのではなく、ひとつずつクリアすることを目標とします。

そうして一つクリアしたら今度は現在の項目と次の項目をクリアすることを目標にしました。

このようにして徐々に十三徳すべてをクリアすることを目指したのです。 

この一大プロジェクトの結果は・・・失敗に終わりました

結果的にすべてをクリアすることはできなかったのです。

これらすべての徳を完璧にするのは予想以上に大変だったらしく、また周りとの付き合いを考えると実質的に不可能な項目もありました。

 

フランクリンによれば自分の理想の状態の近くにすら行けなかったらしいです。

しかし彼はこの挑戦によって人間もよくなり幸福になったと語ります

書道でお手本を目指して実際に手本通りにかける人はいません。

しかしそれが無意味なわけではなく、手本を目指して練習したぶんだけ上手になることが出来ます。

フランクリンの挑戦でも同じことが言えます。

結果的に自分の理想とした状態に到達することはできませんでしたが、その状態になろうと、懸命に努力した分良い人間になれたのです。

 

彼の目標への姿勢から学ぶべきところは多いです。

この自伝を読めばより深く彼の考えを知ることが出来ます。

audibleでもフランクリン自伝の一番の肝である十三徳の部分だけ配信しているので聞いてみるのもよいです。 

感想

 読んでいて思うのはフランクリンは文章がうまいという点。

もちろんこれは訳者に大きく左右されることではありますが、とても読みやすいです。売れっ子新聞記者だった時代もあるようですからね。

 本の中身の感想としては面白くて役に立つなぁという感じ。

フランクリンの立身出世の過程は見ていて面白いです。

また決して恵まれている環境ではなかった彼が、いかにして知識を蓄え、周りから認められる人間になったかというのはとても参考になります。 

最後に

 フランクリン自伝を読むことで得られるものは多いと思います。

彼の考え方は時代を超えて、現代でも色褪せない価値があります。

まだ読んだことがない方は是非読むことをおススメします。